新型コロナ感染症・新型コロナワクチン接種が騒がれる昨今ですが、新型コロナウイルス以外にも気をつけるべき病原体、予防の為に重要なワクチンが存在します。
今回は「帯状疱疹ワクチン」について紹介します。
- 帯状疱疹の特徴が理解できる
- 帯状疱疹ワクチンが理解できる
- 帯状疱疹予防接種の補助/申請方法について理解できる
2024年4月から助成額がなんと2倍!
50歳以上の方、必見の内容です!
帯状疱疹とは
- 帯状疱疹は水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気です。
- 左右どちらかの神経に沿って痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まって帯状に生じます。
- 皮膚症状に先行して痛みが生じます。場合により夜も眠れないほど激しい痛みとなります。
- 皮膚症状が治っても痛みが続くことがあります。
帯状疱疹後神経痛 - 顔面に生じると失明・顔面神経麻痺・難聴などの重い合併症が生じ得ます。
- 加齢・疲労・ストレスによる免疫力低下が原因となります。
50歳代から発症率が高まります。
80歳までに約3人に1人が発症します。 - 50歳を過ぎたら帯状疱疹の予防接種が可能です。
- 2種類のワクチンがあります。
詳細は下記サイトを参考にしてください。
痛みの後遺症はとっても辛いんです。
生活の質を大きく損なう帯状疱疹は絶対に発症したくない病気です。
でも大丈夫!!
現在は予防効果の高いワクチンがあります♫
帯状疱疹ワクチンについて
- 帯状疱疹ワクチンの接種対象者は
【50歳以上の方】です。 - 現在2種類のワクチン
(シングリックス・ビケン)があります。 - シングリックス:2020年1月に帯状疱疹専用の予防接種として認可された予防成績の優れたワクチンです。
- ビケン:1987年に水ぼうそうワクチンとして認可され、2016年に帯状疱疹にも適用が拡大されました。
シングリックスとビケンの違い
シングリックスとビケンの違いを簡潔にまとめます。
項目 | シングリックス | ビケン |
---|---|---|
適用年齢 | 50歳以上 | 50歳以上 |
種類 | 不活化ワクチン | 弱毒化乾燥生ワクチン ※免疫が低下している方には接種不可 |
方法 | 筋肉注射 | 皮下注射 |
回数 | 2回(2ヶ月間間隔をあける) | 1回のみ |
発症予防効果 | 非常に高い 50歳以上 97.2% ※1 70歳以上 89.8% ※1 | ある程度あり 51.3% ※3 |
神経痛軽減効果 | 非常に高い 50歳以上 100% ※2 70歳以上 85.5% ※2 | ある程度あり 66.5% ※3 |
副反応 | 比較的強い 注射部の痛み・腫れ・倦怠感・熱 | 比較的軽い 注射部の痛み・腫れ・倦怠感・熱 |
持続期間 | 長期間持続/10年程度 | 短い/5年程度 |
価格 | 22,000円/回(税込) | 7,700円(税込) |
東海市補助額 | 5,000円/回(2023年度まで) 10,000円/回(2024年度から) | 3,000円 |
※1.Lal H. et al.: N Engl J Med.372(22),2087-2096,2015
※2.Cunningham AL. et a.:N Engl J Med.375(11),1019-1032,2016
※3.Oxman MN,et al. N Engl J Med.2005;352(22):2271-2284.
長所
- 予防効果・神経痛軽減効果が高い
- 持続期間が長い
短所
- 費用が高い
- 副反応が強い
- 2回接種する必要がある
長所
- 費用が安い
- 接種回数が1回のみ
- 副反応が軽い
短所
- 予防効果・神経痛軽減効果が落ちる
- 持続期間も短い
- 免疫不全の方には接種できない
よくある質問(Q&A)
- どちらのワクチンがオススメですか?
-
当院ではシングリックスをお勧めします。
発症予防効果・神経痛軽減効果・有効期間ともに有効性が高いためです。
- 以前帯状疱疹にかかったことがありますが、予防接種は受けるべきですか?
-
帯状疱疹に罹患された後は、しばらく帯状疱疹ウイルスに対する免疫が強化されますが、この効果がいつまで続くかは不明です。
【帯状疱疹罹患後1年】経てばワクチン接種のメリットがあると考えられています。
帯状疱疹を再度生じないように
再発予防をオススメしています。
2023年4月から東海市でも助成開始
帯状疱疹ワクチン(特にシングリックス)は費用が高いのが問題ですが、多くの自治体にて接種費用の補助が受けられます。
当院がある愛知県東海市においても【2023年4月】からついに接種費用の補助が受けられようになりました!
- 対象者は【50歳以上の東海市民】です。
- シングリックスは5000円/回(2024年度~10000円/回)
ビケンは3000円の補助が受けられます。 - 東海市健康推進課にて事前に手続きが必要です(ネットで手続き可)。
- 東海市から予診票が送付されたら
医療機関に連絡してください。 - 【電話】にてご予約をお受けしています。
まとめ
- 帯状疱疹は50歳以降に発症しやすく
痛みの後遺症が残ることがある怖い病気 - 50歳以上の方はワクチンで予防が可能。
- 2種のワクチンあり/シングリックス・ビケン
当院では効果の面からシングリックス推奨 - 東海市でも2023年4月より助成スタート!
- 2024年4月よりシングリックス助成額がなんと2倍に!
愛知県東海市加木屋町にあるクリニック
「糖尿病・甲状腺 加木屋たけうち内科」では、糖尿病・甲状腺の専門的治療のみならず、病気の発症予防に力を入れています。
この投稿があなたの選択の助けになれば幸いです!