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糖尿病・甲状腺 加木屋たけうち内科
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2022年5月 東海市加木屋町で開院!

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病気を防ぐ予防医療を重視しています!

インスリンアスパルトBS登場!専門医が教えるバイオシミラー【医療費節約】

院長

こんにちは!
本日はインスリンアスパルトBSについて投稿します!

本日2021年5月31日に発売された「インスリンアスパルトBS」を早速で紹介します!

インスリンアスパルトBSはノボラピッドのバイオ医薬品(バイオシミラー)になります。

「バイオシミラーって何?」思われた方がほとんどだと思いますが、この投稿ではわかりやすく解説します。

この投稿で学べること
  • バイオシミラー医薬品について理解できる
  • インスリンアスパルトBSとノボラピッド(先発品)の違いが理解できる
目次

バイオシミラーとは

先行バイオ医薬品と同等/同質の品質・安全性・有効性を有し、異なる製造販売業者により開発される医薬品を
「バイオシミラー」と呼びます。

先行バイオ医薬品よりも安価なため、患者さんの経済的負担や医療費の軽減が期待されます。

似ているものにジェネリック医薬品があります。

ジェネリック医薬品は「分子量が小さく構造が単純で製造が簡単」であり多くの業者が製造しているのに対して

バイオシミラーは「分子量が大きく構造が複雑であり、生産には高度な技術・設備が必要」です。

ジェネリック医薬品は、製造が容易であり様々な製造販売業者が製造していますが、その質も玉石混淆の状態です(ある会社で睡眠薬の成分が混入する事例が先日社会問題化したのも記憶に新しいのではないでしょうか?)。

バイオシミラーについては厳格な審査・臨床試験を経て製造販売の許可がようやく下りるため、同じ効果・安全性が期待できます。

インスリンアスパルトBSとノボラピッドの違い

インスリンアスパルトBSは、以前からインスリンの製造開発販売を行っているサノフィ社が製造した注射薬です。

院長

糖尿病専門医としてサノフィ社は信頼出来る製薬メーカーと考えます。

インスリンアスパルトBSの効果

上記はインスリンアスパルトBSとノボラピッドの投与からの血液中のインスリン濃度を見たものです。

先発品のノボラピッドとバイオシミラーであるインスリンアスパルトBSは全く同じ動態だと考えられます。

インスリンアスパルトBSの薬価

当然ですが、バイオシミラーであるインスリンアスパルトBSのが低価格です。

(実際の患者さんの薬剤費はこの金額から1~3割になります。)

スイゾーちゃん

月単位だとそこまで大差ないけど、年単位で考えるとかなり違うよ!

デバイスの違い

インスリンを注入する注射器(デバイス)についてです。

プレフィルド製剤

ノボラピッドについては「フレックスタッチ」、インスリンアスパルトBSは「ソロスター」と呼ばれるデバイスです。

院長

軽い力で注射が可能なこと、握りやすさからフレックスタッチが個人的に好みです。
ただソロスターも悪くないデバイスだと考えます。

カートリッジ製剤

ノボラピッドでは「ノボリン4(もしくはノボペンエコー)」、インスリンアスパルトBSは「イタンゴ」です。

ノボリン4、イタンゴともに2009年に発売されて以降、かなり時間が経過しています。

院長

筆者自体、イタンゴの操作感はうろ覚えで、両者の比較は現時点できません。(また勉強しておきます。。)

最後に

ジェネリック医薬品は製造販売業者が乱立し玉石混淆であり薬剤によっては問題がありますが、インスリンアスパルトBSについては信頼できるインスリンメーカーが製造販売しており、筆者個人としては切替に大きな問題はないと考えています。

糖尿病治療は長期間継続していくものであり、年間・生涯の医療費を考えるとなるべく抑えたいものです。

日本の国民医療費は年々増加しており、医療財政の改善のために医療費適正化が大切です。

日本の社会保障のSDGs(持続可能なゴール)のためにもバイオシミラー医薬品の有効活用が求められます。

同じ効果・品質が保証されるという前提で、バイオシミラー医薬品に期待していますし、患者さんにもお奨めしています。

院長

同じ効果であれば安い医薬品に変更してみてはいかがでしょうか?

注意点としては注射器が違うものになるので、注射の手技に不安がある方はそのまま今の注射を続けた方がいいかもしれません。

主治医の先生に是非相談してみましょう!

「糖尿病・甲状腺 加木屋たけうち内科」では、医療費をなるべく下げたい!との患者さんの思いも尊重して参ります。

2021年愛知県東海市で開院予定です、どうぞよろしくお願いします!

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 「インスリンアスパルトBSサノフィ」と「インスリンリスプロBSサノフィ」の臨床的な違いは、あまり感じません。
    費用のことを考えたら、「インスリンアスパルトBSサノフィ」をすすめるぐらいならば、「インスリンリスプロBSサノフィ」をすすめるべきだと思いますが・・・
    デバイスはどちらも一緒ですし。
    この記事だけですと、サノフィから、いくらもらって「インスリンアスパルトBSサノフィ」を売るように言われているのかと邪推してしまいます。

  • 「ある1型糖尿病患者」さん

    投稿をご覧頂き、また貴重なコメントまで頂きありがとうございます。

    「インスリンアスパルトBSサノフィ」・「インスリンリスプロBSサノフィ」の臨床的な違いは大きくないと私も考えます。注射投与後3時間以降では、アスパルトのが作用が持続しやすいとの両者の微妙な違いの意見を患者さんから聞くこともあり、薬剤の切替は慎重に行うようにしています。

    この投稿ではインスリンアスパルトBS登場にあわせて、医療費を下げる一手もあるとの視点から以前投稿していました。
    「ある1型糖尿病患者」さんご指摘の通り「インスリンリスプロBSサノフィ」のが薬価が更に安い為、両者の製品の微妙な違いが影響しない多くの方には、薬剤費の観点からリスプロBSがお勧めになりますね。
    色々な情報を目にとめていただけるよう情報も少しずつ更新して参ります。

    引き続きよろしくお願いします。

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