子宮頸がんワクチンのキャッチアップ期間の延長が決まりました♬
受けられなかった子には
すごく良いニュース♬
でもなんとなく怖いのよね。
ホントに打つべきなのかしら?
- 子宮頸がん、その予防が理解できる
- ワクチンの対象者が理解できる
- ワクチンの接種間隔・注意点が理解できる
- ワクチンを実際に受ける方法が理解できる
若い女性が罹患する「癌」があります。
子宮頸がんの大部分はワクチンで予防できます。
若い女性、保護者の方はぜひ参考にして下さい。
接種を迷っている方が周囲にお見えでしたら、この投稿をシェアして頂けると幸いです♬
*ワクチン接種についての捉え方は人それぞれです。多様な考え方があることは当然ですし、この投稿はワクチン接種を強要するものではありません。「医学的見地」からワクチンの有用性・副反応を冷静に判断した場合、子宮頸がんワクチン接種は必要であると筆者は考えます。上記立場をご理解頂ける方のみ投稿を参照下さい。
投稿の結論のみ知りたい方はコチラ
- 子宮頸がんは年間10,000人の方が罹患、約3,000人の方が死亡する怖い病気である
- 20~40歳の女性の発症が増加中
- 子宮頸がんの原因の50~70%は
HPV感染が原因とされる - 子宮頸がんの予防には
「ワクチン接種によるHPV感染予防」
「20歳から2年に1回の検診」 - 現在主流の9価ワクチン(シルガード9)はHPV感染を80-90%予防できる
- 小学校6年生~高校1年生が
通常の接種対象者【標準は中1】 - 15歳未満は2回、15歳以上は3回接種
- 副反応はあるも他のワクチンと大差なし
- 過去に過熱報道された「多様な症状」は以後検証でも因果関係は証明されず
- 過去接種できなかった世代の
キャッチアップ接種制度あり - キャッチアップ期間1年延長
(2025年度までに1回でも接種した方に限る) - ワクチン接種後も
20歳からは2年に1回検診を!
子宮頸がんとその予防について
子宮頸がんとは
年間約10,000人の女性が子宮頸がんに罹患し、約2,900人が子宮頸がんによって死亡しています。
日本における子宮頸がんの罹患率および死亡率は(特に20~40代の若い女性)増加傾向にあります。
子宮頸がんの約50~70%は、ヒトパピローマウイルス(以下HPV)16型・18型の感染が原因とされています。
女性の多くが一生に一度はHPVに感染しますが多くの場合ウイルスは自然に検出されなくなります
しかし、ごく一部で数年~数十年間かけて(前がん病変を経て)子宮頸がんが発症します。
子宮頸がんワクチン接種の有効性について
子宮頸がんの予防には、ワクチン接種でHPVの感染を防ぐとともに、定期的な子宮頸がん検診で前がん病変を早期発見することが有効とされています。
現在主流の子宮頸がん9価ワクチン(シルガード9)は、16・18型に加えて6・11・31・33・45・52・58型の7型のHPV感染を予防し、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぐことが可能です。
子宮頸がんワクチンの接種対象者
通常の接種対象年齢
12歳になる年度から16歳になる年度末まで
【小学6年生から高校1年生相当の女子】
標準的な接種年齢【中学1年生】
東海市では毎年4月頃に中学1年生の対象者へ接種記録票・予診票等が郵送されます。
キャッチアップ接種の対象年齢
過去にHPVワクチンを合計3回接種していない【1997年4月2日から2008年4月1日生まれの女性】
キャッチアップ接種については2025年度末で制度終了の予定でしたが、大幅な子宮頸がんワクチンの需要増により、子宮頸がんワクチンの接種を希望しても受けられなかった方がいる状況等を踏まえ、条件付きで接種期間を延長する方針が国の審議会において了承されました。
キャッチアップ接種期間中(2022年4月1日~2025年3月31日まで)に1回以上接種した方は、期間終了後も1年間は公費 で3回の接種を完了できる。
対象者
キャッチアップ接種期間中に1回以上接種した方で以下にあてはまる方
キャッチアップ接種の対象者
(1997年度生まれ~2007年度生まれの女性)
2025年度に定期接種の対象から外れる方
(2008年度生まれの女性)
措置期間
キャッチアップ接種期間終了後1年間
2026年3月31日まで
子宮頸がんワクチンの接種間隔
以下の内容については分かりやすさを優先して、現在の主流である9価ワクチン(シルガード9)に絞って解説しています。
2回接種【15歳未満でシルガード9を接種した場合】
【2回目】初回から5か月以上の間隔をあけて接種
(標準的な接種間隔は、初回から6か月後に接種)
3回接種【15歳以上での接種の場合】
【2回目】初回から1か月以上の間隔をあけて接種
(標準的な接種間隔は、初回から2か月後に接種)
【3回目】2回目接種から3か月以上間隔をあけて接種
(標準的な接種間隔は、初回から6か月後に接種)
子宮頸がんワクチンの副反応
子宮頸がんワクチン接種の副反応について
子宮頸がんワクチン接種後にみられる主な副反応として、接種部位の疼痛、赤みおよび腫れなどの局所反応と、軽度の発熱、倦怠感などの全身反応があります。
また、接種後に失神(血管迷走神経反射)が現れることがあります。失神による転倒などを防止するため、接種後30分程度はなるべく立ち上がらないように安静にしましょう。
発生頻度 | 主な副反応 |
---|---|
50%以上 | 疼痛 |
10-50% | 腫脹 紅斑 頭痛 |
1-10% | 浮動性めまい 悪心 そう痒感 発赤 疲労 内出血 |
1%未満 | 嘔吐 腹痛 筋肉痛 関節痛 出血 血腫 倦怠感 硬結 |
頻度不明 | 感覚鈍麻 失神 四肢痛 |
上記のほか、稀に重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)※が起こることがあります。
ただこれらの副反応は、子宮頸がんワクチン特有のものでは決してなく、インフルエンザワクチンを含めた他のワクチン接種においても同様のリスクがあります。
※ 重いアレルギー症状:
呼吸困難やじんましん等(アナフィラキシー)
※ 神経系の症状:
手足の力が入りにくい(ギラン・ バレー症候群)・急性散在性脳脊髄炎(ADEM)など
子宮頸がんワクチン接種後の「多様な症状」
ワクチンの接種後に、広い範囲に広がる痛みや、手足の動かしにくさ、不随意運動(動かそうと思っていないのに体の一部が勝手に動いてしまうこと)などを中心とする「多様な症状」が起きたことが報告され、過去マスメディアが盛んに危険性を煽った結果、国によるワクチンの接種勧奨が中止となる経緯がありました。
このような「多様な症状」の報告を受け、様々な調査研究(Nagoya study等)がなされました。
ワクチン接種群とワクチン非接種群において多様な症状の頻度は統計的有意差はない。
上記より「多様な症状」は
ワクチンとの因果関係が証明されていません。
ワクチンの有効性及び副反応を医学的立場から判断すると
子宮頸がんワクチンについては打つべきワクチンと私は考えます*。
*ワクチン接種についての捉え方は人それぞれです。多様な考え方があることは当然ですし、この投稿ではワクチン接種を強要するものではありません。「医学的見地」からワクチンの有用性・副反応を冷静に判断した場合、子宮頸がんワクチン接種は必要であると筆者は考えます。
接種希望者の申込~接種までの流れ
接種日時点で東海市民でない方は
当院にて接種できません。
接種日時点で東海市民でないことが判明した場合、接種費用が全額自己負担となることがありますのでご注意ください。
ご転出後は、転出先自治体の方法に沿って予防接種を進めていただくことになります。
詳しくは、転出先の自治体へお問い合わせください。
また東海市に転入して来た方については、念の為健康推進課に接種が可能かをご確認頂くことをお勧めします。
① 予診票の準備
市から過去郵送されてきた予診票・接種記録票をご用意ください。
希望する予診票が手元にない方については※、健康推進課へ電話または窓口で新規発行または再発行申請をお願いします。健康推進課から「東海市子宮頸がんワクチン接種記録票」「子宮頸がんワクチン予診票」等を受け取った後にご予約をお願いします。
② ワクチンの効果や副反応の理解
この投稿/案内文書/説明書等をよく読んで、ワクチンの効果と接種後に起こりうることをよくご理解ください。
※2022年以前発行の子宮頸がんワクチン予防接種予診票では、シルガード9を接種することができません。
シルガード9の接種をご希望される方は、今一度お手元の予診票を確認してください。
「シルガード9」の記載がない予診票をお持ちの方は、健康推進課へ新しい予診票の発行申請をしてください。
LINE・WEBにてご予約が可能(2025/2/1~LINE/WEB予約対応)です。
自費接種・シルガード9以外のご希望の場合にはネット予約非対応の為、お電話でご相談ください。
ご予約の日時にご来院下さい。
以下を忘れずに(1~3についてお忘れになった場合には接種ができません)ご持参ください。
ご持参いただくもの
1. 子宮頸がんワクチン予診票
2. 子宮頸がんワクチン接種記録票
3. 本人確認書類
(マイナンバーカード・健康保険証・免許証など)
4. 母子健康手帳(お持ちの方のみ)
医師の診察後に接種となります。
16歳未満の方は保護者同伴でご来院を。
次の接種期間になったら再度ご予約ください。
ワクチンにて80~90%程度予防できますが
定期的な子宮頸がん検診で前がん病変を早期発見することも大切です。
20歳から2年に1回定期検診を受けましょう!
投稿のまとめ
- 子宮頸がんは年間10,000人の方が罹患、
約3,000人の方が死亡する怖い病気である - 20~40歳の女性の発症が増加中
- 子宮頸がんの原因の50~70%は
HPV感染が原因とされる - 子宮頸がんの予防には
「ワクチン接種によるHPV感染予防」
「20歳から2年に1回の検診」 - 現在主流の9価ワクチン(シルガード9)は
HPV感染を80-90%予防できる - 小学校6年生~高校1年生が
通常の接種対象者【標準は中1】 - 15歳未満は2回、15歳以上は3回接種
- 副反応はあるが、他のワクチンと大差ない
- 過去に過熱報道された「多様な症状」は
以後検証でも因果関係は証明されず - 過去接種できなかった世代の
キャッチアップ接種制度あり - キャッチアップ期間1年延長!
(2025年度までに1回でも接種した方に限る) - ワクチン接種後も
20歳からは2年に1回検診を!
接種の対象者で未接種の方/その親御さんへ
投稿をお読み頂きありがとうございます。
この投稿が皆さんの判断の参考になれば幸いです。
また接種を迷っているお友達が周囲にお見えでしたら、この投稿をシェアして頂けると幸いです。
詳細は東海市公式WEBサイトをご参照下さい。
厚生労働省公式ウェブサイトになります。